がん研究で注目の物質
蛋白質については子どもの頃から学校の家庭科で勉強しますよね。
蛋白質=肉や魚に含まれていて、体の肉や骨を作る栄養素と教わります。
今でも、そんなイメージを持っている人は多いのではないでしょうか。
蛋白質と一口にまとめても、その種類は多く、様々な働きをそれぞれ持っています。
がん研究として今、注目されているのがCHD8とp53いう蛋白質です。
p53にはがん細胞を抑制する作用があります。
がん細胞は異常なスピードで増殖するという特徴があります。
通常の細胞であれば老化し、新しい細胞に生まれ変わるのですが、がん細胞には寿命がなく、栄養分さえあれば半永久的に生きることが出来るのです。
p53はその細胞を根絶して、自滅に導くという機能があるのです。
ところが、p53はそのような働きを持ちながら、同じく早い速度で増殖していく胎児の細胞には働きません。
胎児期には、CHD8という蛋白質が多く生産されます。
そこに着目したのが、中山敬一教授のグループです。
実験を重ねることにより、このCHD8はp53の働きを妨げる作用があるということを突き止めました。
また、培養したがん細胞にはCHD8の発現量が多いことや、マウスにCHD8を皮下注射するとがんを発症する傾向があるということも分かりました。
この2つの蛋白質を研究することにより、新たながんの治療法や、予防法が発見されるかもしれませんね。
がん細胞の増殖を止めるためにも、今後の研究に注目が集まっています。